オラクルトリマランの秘密
オラクルがトリマランを選択した理由は下の図面を見れば簡単に理解できます。
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まず、アリンギの場合を見ていきましょう。
アリンギは水バラストを使うように設計されています。
ただし、今回のマッチの条件である水線長<=90フィートを水バラスト無しのときに満足するようになっていました。 アリンギはその解釈に自信を持っていたのでしょう。
しかし、下の図面でわかるように、水バラストを積めば水線長は大幅に長くなります。
オラクルはもちろんこの点に抗議しました。
今回のマッチでは抗議はすべてニューヨーク高等裁判所で裁かれます!
裁判官もこの抗議のロジックは容易に理解できたようで、水バラストを積んで水線長を測るように命令しました。
アリンギの艇は完成し、走り出しているときにこの判決がでました。
アリンギは下図のように艇の後半分に水バラストを満載したようです。
裁判所は水バラストを積むように命令しましたが、積み方は指示していませんでした、、、
オラクルの場合を下図に示します
両サイドの船体がいかに長く、スムーズな形状をしているかわかります。
トリマランは確かに重量が大きくなりますが、浮力は中央船体で受け持つことができます。
中央船体を空中に出すことさえできれば、中央船体の船型を気にする必要さえなくなります。
中央船体が浮力を受け持ちますから両サイドの船体は好きなだけ細長くできます!!